
数時間後、会いたいと想う人が目の前にいたら。
友達は、私に「翌日の法則」というものが存在していることを知っています。
と言っても、自分で勝手に名付けただけ。
これはとりわけ、「音」に関することは如実に働いてくれる法則です。
この人面白い、会いたい、知りたい。
それは、そんな風に心惹かれた人が翌日には目の前にいる、という法則です。
例えば。
ヘアカットをしながら雑誌を見ていたらジャミロクワイのインタビューの記事。
年齢も私と変わらないんだ、同じ世界が好き、結構曲も好きだから会ってみたい。
そう思いながら外に出ると、バンクーバーにいるはずの友達から連絡。
「明日、武道館にこれる?」
彼女は帰国したばかりで、来日しているJamiroquaiのライブがあって、
終わったらバックステージに行って話せるから来ない?と。
久しぶりに再会した友達と最高のライブ後、
被り物が好きな彼に鎧兜のヘッドを桐の箱に入れて贈り、
少し話をして恋に堕ちたのでした。
スペイン映画「Talk to her」を観ていたら、男性がCucurrucucu Palomaを歌ってるシーンが。
その歌声と曲の美しさに映画どころではなくなった私。
一体、この人は誰なんだろう。
調べるとそれは、カエターノ・ヴェローゾでした。
ブラジルの巨匠、作曲家であり歌手。
ボサノヴァはジルベルト・ジルばかり聴いていた頃の私には衝撃でした。
あまりの引力と心の震えを、当時のSNSに書くと全く知らない人から
「今来日していますよ、明日、国際フォーラムです!」と、教えてくれたのです。
地球の裏側の会いたい人が私の目の前でたった数時間後、
Cucurrcucu Palomaを目の前で歌ってる姿に涙がこぼれました。
仕事の合間、ビョークとアイスランドについて話していました。
アイスランドの人は、好きなことに強くフォーカスしている。
だから、飛行機の中に住みたいと思ったらそうするし、
人がどう思うかなんて考えない。
ビョークはそういう国の感性のまま生きてる感じがするよ。
あの光の破片や水の粒子のような声を側で聴きたい。
そんな話をしている途中に、メールが。
音楽業界にる友達から、「ビョーク来日してるの、明日空いてる?」
音に関することだけではなく、決めたことは割とすぐに目の前に現れるものだけど。
音はさながら、心と同じ振動するエネルギーだから
あっという間に目の前にやってくるのかもしれない。
音がある星に生まれてよかった。
旋律の渦の中で、祈りのような感覚が浮かび上がります。
今朝、月が残る時間。
昨日夢で見た美しい音を聴きに行きました。
