ポポロフア

10月中旬、日が沈む頃。
プレアデスの星々(マカリイ)が東の空に昇り始める。

ハワイの秋のはじまり。
プレアデス星群が現れるのを合図に、カフナによりロノ神を主神とした
マカヒキのお祭りが始まります。
古代ハワイの人々は年貢を納めることで、ロノ神からの祝福、
来年の豊作や美しい恵みの雨、新たなる幸福が約束され、
マカヒキの4ヶ月の間を、日々楽しむことで満たしました。
海と風の隙間で、花が咲き、収穫をして、歌を歌う。
この時期日常の中で、ロノ神とつながる感謝と祈りの小さな時間が
目に映ることを変えてくれるから不思議です。

私にとってのハワイの秋は、1日の始まりと終わりに現れる
パープルの光の粒子と、大きな風が吹きわたること。
Instagramにもパープルの写真が増えていく。
ハイウェイを走っている時、視界の隅の空にうっすらこの色が見えると
切ないようなぎゅっとした気持ちになるのも、金木犀の香りのような秋の条件反射。
ハワイ語でパープルのことを「ポポロフア」と呼ぶのですが、
この言葉の音の響きとこの色が、なんて合うんだろうと思うのです。

今朝もこの色の海辺で過ごしました。
環境と心境は自分が創り出すことだとは思っているけれど
目の前の秋の色が私の心を映しているのなら、なんて幸せなんだろう。

今日は新月
週末は、家のそばでも大きな花火が打ち上がり
流星群が流れ始める。
天空の大気と手元のカモミールの香りが混ざり合い
この星を巡り、風が強くなってきた。

南国の秋のはじまりです。

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