Mana’o

心の種のようすを知ること。
新年が明けると必ず一人の時間を作り、
ひっそり秘密の小さな儀式を行います。

今年は、夜中のリビングでひとり静かにその時を過ごしました。
儀式といっても、なんてことはない。
新しい年に一緒に持っていく、心の中身を選ぶのです。
目の前にはどんな時にも「今」しかなくて
過去のことすら今にある記憶の中で変容していく。
心に触れていることが何か、いつも意図しておきたい。

今年は、3日の夜でした。
ハワイでは午前1時を過ぎたら、それはもう人間の世界ではなくて
神様やスピリットの世界。
人間は活動を終わりにして、静かに眠りにつきます。
その澄んだ神聖な時間に、そっと入り込み
目を瞑ったり、書き込んだり、描いたり、閃いたり。

終わりの頃には、心がドローンのように
家の上空に浮かびあがり、近所のビーチを抜け
夜中の星と海の輝きの中ぐんぐん飛んでいきます。
カラダは、椅子の上に置いたまま。

次の日の朝から、昨夜決めたことが
日常の中にぽつりぽつりと顔を出し始めます。
ハワイでは、観念や心の深い場所にある想いや意識を
mana‘o マナオと呼びます。
エネルギーや、氣のことをマナと呼びますが、
心にあるものは、エネルギーとなり
目の前の世界をうみだしていくことを先人に教えられているような気持ちに。

1年の軸が決まり晴れやかな心で、ハイウェイから海の方へ視線を移すと
大きな太陽の真下に浮かぶ光の透けた白い雲から、黄金のシャワーが
さらさらと降り注いで、小さな虹が無数に浮かび上がりました。

透明ないのちと、透明な体で在りたい。

天体も私たちも移り変わり、旅の途中。
3日後には、新月です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です