
私が住む惑星は、冷たい冬はないけれど甘く香る南国の冬がある。
ひんやり冷えた朝と夜や今だけの淡い色の花がひらき始めました。
街は、盛大にクリスマス、ホリデーシーズン到来の煌めき。
ここに住まう者にも、冬らしさはささやかにあるのです。
ブランケットを、ベッドやソファ、Jeepにプラス1枚。
コンポートやコンフィチュール用の果実を多めに。
スパイスの濃い温かい飲み物が増える。
ポタージュやスープを食事に必ず用意。
オーガニックコットンや、薄手のニットのパーカーやストールは必ずバッグに。
ビーチサンダルの出番は大きな冬の波に向かう時だけ。
人が集まるようなパーティーの印がMOLESKINにいくつも。
クリスマスやニューイヤーのカードを作る。
流れているクリスマスソングがピースフルな気持ちにさせてくれる。
TAO(犬)を抱きながら、デスクワークをすることが増える。
街の隅では、森からやってきたモミの木がクリスマスツリー用にテントの下
いくつも息を潜めている。
そして、日常の香りも変化します。
松やシダーウッド、ナツメグの香りがリースや、香炉から香りはじめます。
ここ最近、夏のニュージーランドやオーストラリア
そしてロスアンゼルスに行きました。
でも、本格的な冬は新しい年明けに待っています。
カナダやポートランドの雪の森用のブーツが届きました。
丸くて可愛いフォルム。
おしゃれではないけれど、自然に適応されるように作られたデザインに惹かれるのです。
そう、この惑星にはない季節へ旅する支度は楽しみでならない。
今週、ルーフトップのレストランで友達とディナーをしました。
ビル群が夜空に輝き、満月過ぎたばかりの大きな月が昇り
床には白いビーチサンドと火が焚かれ、何色もの音の層が外まで溢れています。
冬になると夜の香りが一段と濃密な甘さに変わる。
少し冷たい風にもその甘さが混ざって、意味もなくときめくように心が震えるのです。
望むことがこの世界に姿を顕す予兆のような。
大切なことを思い出しかけている時のような。
この夜の香りは、いつかハワイの冬を思い出すトリガーになる。
そんな、太平洋に浮かぶ惑星の12月です。
